2025/10/28 ブログ
当院で使用している5種類のインプラント
あらゆる症例に万能に対応できる「これさえあれば完璧」というインプラントは存在しません。そのため、長島デンタルクリニックではアメリカ・スイス・韓国・日本など各国の特徴ある5種類のインプラントを、患者さんの顎の骨の状態や症例に応じて使い分けています。
一人ひとりに最適な種類を選ぶことで、痛みが少なく快適に噛めるインプラント治療の提供を目指しています。
以下では当院で使用している5種類のインプラントについて、初心者の方にもわかりやすいようにそれぞれの特徴をご説明します。
スプライン(アメリカ製)
アメリカ製のインプラントで、表面にHA(ハイドロキシアパタイト)という骨と親和性の高い素材をコーティングしています。
HAコーティングによって骨との結合(バイオインテグレーション)が促され、骨質があまり良くない患者さんでもインプラントが骨と強固に結合しやすくなります。そのため顎の骨が柔らかい・薄いケースや、抜歯直後にインプラントを埋め込む「抜歯即時埋入」を行うときに主に使用されます。
HAの力で骨がインプラントに付きやすいため、場合によっては骨移植(骨造成)などの追加処置を減らせるメリットもあります。
ストローマン(スイス製)
スイス製のインプラントで、純チタン製の人工歯根です。
世界70か国以上で使用されている実績あるメーカーであり、インプラントと骨が直接結合するオッセオインテグレーションの信頼性が非常に高いことで知られます。特に歯ぎしりや食いしばりのクセがあるなど噛む力が強い方、そして顎の骨が硬く厚いケースに主に使用します。
高い強度と安定性を持つため、強い力が加わる奥歯の部位でも安心して長期間使用できるインプラントです。
バイコン(アメリカ製)
アメリカ製のインプラントで、非常に短いショートインプラントであることが特徴です。
最短で長さ5mm程度のタイプがあり、通常の長さ(例えば8mm以上)のインプラントでは骨の高さが足りず下顎の神経管に触れるリスクがあるような下あご奥歯の症例に主に用いられます。バイコンはチタン製インプラントで骨としっかり結合(オッセオインテグレーション)しますが、短い設計のおかげで骨の薄い部分にも対応でき、GBR(骨造成=骨を増やす処置)を回避できる場合があります。
骨移植をしなくてもインプラント治療が可能になることがあり、患者さんの負担軽減につながります。
メガジェン(韓国製)
韓国製のインプラントで、即時荷重という埋入直後から歯を使える技術に対応したシステムです。
即時荷重とは、インプラントを埋め込んだその日から仮の歯(仮歯)を装着し、軽く噛むことができるようにする治療法です。
メガジェンインプラントは初期固定が得られやすいデザインのため、骨の状態が良好で条件が整えば埋入当日から仮歯で咀嚼できる可能性があります。これにより通常は数か月必要な治療期間を大幅に短縮でき、見た目や食事の不便さを早く解消できるメリットがあります(※骨の状態によっては即時荷重が行えない場合もあります)。
ケンテック(日本製)
日本製のインプラントで、国産ならではの安定した品質を持ちます。
ケンテック社のインプラントは高い生体親和性(体になじみやすい性質)と優れた耐久性を誇り、多くの症例で成功を収めています。通常の硬さの骨に適しており、前歯から奥歯まで幅広い部位で使用できる汎用性の高さが特徴です。
チタン製で骨と直接結合するオッセオインテグレーション型のインプラントなので長期的な安定も期待でき、国内メーカーによる安心感から当院でも多くの患者さんに採用しています。
オッセオインテグレーションとバイオインテグレーションの違い
インプラントと骨が結合する仕組みには、「オッセオインテグレーション」と「バイオインテグレーション」という2種類の方式があります。
オッセオインテグレーションとは、インプラント(主にチタン製)と骨が結合組織を介さず直接的に結合する現象を指します。
一方、バイオインテグレーションとは、インプラント表面にコーティングされたHAを介して骨とインプラントが結合する方式のことです。HAが骨と直接融合することで、より早く強固にインプラントが骨に固定されます。
長島デンタルクリニックでは以上の5種類のインプラントの中から、患者さんそれぞれの状態に最も適したものを選択し、ご提供しています。適切なインプラントを選ぶことで、長持ちして安心して噛める歯を手に入れていただけます。

