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リスクを伴う治療だからこそ、入念な診査診断でリスクの芽を摘むことが重要

インプラント治療を行う前には、細かく診査・診断を行います。しかし、どれほど丁寧に診断を行っても、実際に治療を行うとイレギュラーが発生することがあります。そのような時は慌てず、再度CT検査などを行い、微調整を行います。治療は「患者さまの生活をより良くするため」に行うものですので、治療で負担を与えてしまうことがないよう細心の注意を払いながら、一つひとつの診療に取り組んでいます。

3種のインプラントを採用されていらっしゃいます。それぞれに特徴があって使い分けられているかと思いますが、どのように使い分けをされているかお教えください。また、採用にあたってきっかけやエピソードがあれば併せてお伺いできますか。

歯を失ってしまった箇所や顎の骨の状態、神経までの距離など、診査・診断の結果を見てインプラントを使い分けています。そうすることで、治療後に外れてしまうリスクや神経を傷つけてしまう可能性を軽減できます。

開業した当初は1種類しか使用していなかったのですが、その種類では難しいケースに当たったことが、3種類を使い分けるようになったきっかけです。その際に、今メインで使用しているものを採用し、治療箇所や状態に応じて使い分けを行うようになりました。インプラントを使い分けることで、より多くの方に、リスクの少ないインプラント治療を提供できるようになったと思います。

より治療時のリスクを取り除くためか、インプラントの手術前のみならずインプラントの術中にCT撮影をされていらっしゃいます。その理由をお教えください。

手術前にも歯科用CTで顎の骨の状態や神経までの距離を細かく確認していますが、実際に手術を行うとイレギュラーが起こる場合があるからです。例えば、膿が予想よりも大きかったり、出血が多かったりすることがあります。そうすると事前に立てた計画で進めることが難しくなってしまいますので、術中に再度撮影をし、再確認と微調整を行います。

また、治療後は計画通りの位置にインプラントが入っているのかを確認するために、CT撮影を行っています。

インプラント治療前に十分なカウンセリングをされていらっしゃいますが、具体的にはどのようなリスクがあることをお伝えしているのかお教えください。

起こり得るリスクについては全てお伝えしていますが、「神経に当たってしまった際のリスク」と「副鼻腔に落ちてしまう可能性」については、中でもしっかりとお伝えするようにしています。そのほかにも、インプラントが付かなかった時のことや顔が腫れてしまうリスクなどを、一つひとつ分かりやすくお伝えしています。

お話しづらいことをお聞きします。過去のインプラント治療での失敗談をお話しください。また、その失敗から学んだことをお教えください。

骨粗鬆症のお薬を服用されている方の治療を行い、副作用を出してしまったことがあります。とても稀なケースではあったんですが、リスクには対処しすぎるほど対処する必要があるということを改めて感じさせられました。私が、歯科用CTでの撮影を手術前から手術後まで何度も行っているのも、そのためです。基本に忠実に治療すること、ステップアップをしつつも自分のできる範囲とできない範囲を見極めることも大切だと感じています。「もう2度と同じことは起こさない」という気持ちで、一つひとつの処置を丁寧に、慎重に行っています。

インプラント治療において、「術後腫れる可能性がある」というようなことがわかる状態はありますか?具体例があればお教えください。

歯茎を大きく切開するなど、治療時の負担が大きい場合には腫れる可能性があります。事前に歯科用CTで撮影し、お口の中はもちろん、顎の骨の厚みなどを確認していますが、稀に「骨が硬すぎて血が出ない」という方がいらっしゃいます。そのような方ですと、術後腫れてしまう恐れがあります。

また、できる限り計画通りに治療を進めていますが、インプラントを入れた時の方向や角度が怪しい場合に、上手く付かないかもしれないと感じることがあります。

歯科用CTを導入してからと、それ以前とで変わった事について教えてください。また歯科用CTでわかることを簡単で結構ですのでわかりやすくお教えください。

レントゲンだと平面画像でしかお口の状態を確認できないので、実際の治療で歯茎を切開したら思っていたよりも骨が薄かったなど、予想できないことが多くありました。しかし、歯科用CTで撮影することで、顎の骨の量や厚み、神経の位置関係などを立体的に把握することができるようになり、ミリ単位での診断を行うことが可能になりました。細かく判断できる分、治療に対する緊張度は高まりますが、一度使用してしまうとそれなしでの治療は怖くて手が出せなくなってしまいますね。

インプラント治療において、先生が考える「精密な治療」とはどのような治療ですか?

基本に忠実に治療を行うことです。やはりそれがリスクの少ない治療を行うために重要なポイントだと思います。治療を多くこなし、ある程度慣れてくると我流に走りがちですが、そうではなく、マニュアルに則って進めることが何よりも大切です。

また、自分のできる範囲をきちんと見極められるようになることも重要です。歯科医師としては挑戦することや自分のスキルを高めることも大切ですが、それを患者さまで試してしまうというのはあってはならないことです。患者さまのためにも、自分のできる範囲を見極め、厳しい場合には他の医院や歯科医師に紹介できるようになることが重要だと思います。

他院でインプラントを断られた方であっても、長島デンタルクリニックならばできるというケースがあるのはどうしてですか?

「顎の骨が薄い」という理由で治療を断られる方が多くいらっしゃいます。そのような方の治療を当クリニックで行えているのは、使用しているインプラントの種類のおかげです。抜歯後しばらく経っているために骨が薄くなっている方などにも対応可能なインプラントをご用意しています。

また、インプラントを埋め込むための「骨の再生医療」に対応していることも大きな要因だと考えています。

再生医療について。その言葉だけを聞いたら様々な想像をされる方がいるかと思いますが、どのような治療や作用があるのかお教えください。

再生医療は、主に顎の骨が薄いケースで行う治療法です。治療前に採血を行い、その血液を遠心分離機にかけて赤血球を取り出して固めます。それを人工骨と合わせて使用することで、治療後の経過がとても良好になります。患者さま自身の血液を使用していますので、治療を行った際に拒絶反応を起こすリスクもほとんどないことが魅力です。